パソコン(PC)・プリンターメーカーの米HPは、市場予想を下回る今会計年度の利益見通しを公表するとともに、人工知能(AI)ツールの活用を拡大することで、2028会計年度までに4000-6000人の従業員を削減すると明らかにした。

この削減により、28年会計年度末時点で年間10億ドル(約1560億円)の総コスト削減を実現する見込みだ。エンリケ・ロレス最高経営責任者(CEO)はインタビューで、コスト削減効果は製品開発や顧客サポート、営業、製造といった分野にAIツールを導入することで生じる見込みだと説明。「競争力を維持するために必要な措置だ」と述べた。

同社は25日、人員削減によって約6億5000万ドルのリストラ費用が発生し、そのうち約2億5000万ドルが1日に始まった26会計年度に計上されると発表した。24年10月時点で、HPの従業員数は約5万8000人だった。

同社は3年前にも、4000-6000人の人員削減を目的とするコスト削減策を示していた。当時の従業員数は、約6万1000人だった。前回の施策では、22億ドルの総コスト削減効果が得られたという。

26会計年度の1株当たり利益は、リストラ費用などの項目を除いた場合、2.90-3.20ドルの見通し。アナリスト予想の平均は3.32ドルだった。

HP株はニューヨーク市場で、24.32ドルで取引を終えた後、時間外取引で約4%下落した。

原題:HP Announces Job Cuts as Profit Outlook Falls Short of Estimates(抜粋)

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