高市総理の台湾有事をめぐる発言をきっかけに日中の緊張が続くなか、今夜、中国でサッカーJ1の広島が中国のチームと対戦します。

「もし、きょう戦争が起こったら、これが私の答えだ」

中国のロケット軍が公開した動画。次々と発射されるミサイルや軍事パレードの様子が映っています。日本を名指しこそしていないものの、日中関係の緊張の高まりが背景にある可能性があります。

さらに、中国共産党の機関紙「人民日報」はけさ、SNSで高市総理について「日本の侵略行為を自衛戦争だと言い張った」などと主張し、「その言動は、多くの悪名高い日本の右翼の政治屋と全く同じだ」と批判しました。

政治的な緊張が続くなか、きょう、中国・成都ではJ1サンフレッチェ広島と中国の成都蓉城による「アジア・チャンピオンズリーグ・エリート」の試合が行われます。

記者
「試合開始6時間前です。大勢の警察官が警戒にあたっています」

午前中は警察官の姿はほとんど見られませんでしたが、試合時間が近づくにつれ、会場周辺には警戒にあたる警察官が増えてきました。一方…

記者
「日本人サポーターは、アウェイ用の出入り口から専用バスに乗って出入りすることが義務づけられています」

今回、専用バスに乗ってスタジアム入りするサポーターはおよそ70人。安全上の観点から、今回アウェイとなるサンフレッチェ広島のサポーターは、専用バスを使っての入退場が義務づけられています。

今回の政治的な緊張について、試合を観戦する日本人サポーターは…

日本から来たサポーター
「〔Q.(ファングッズは試合会場まで)つけない感じですか〕つけない方が良いんでしょう」

成都在住の日本人サポーター
「こっちに住んでたらそういう感じがあまりないんですよね。周りの方たちもそんな気にしてない感じで、やはり政治は政治みたいな」

また、バスの集合場所となっているホテルにも大勢の警察官が配置されるなど、試合開始を前に警戒は徐々に強まってきています。