米OpenAIは20日、台湾の鴻海精密工業と提携し、データセンター向けハードウエアを設計・製造すると発表した。人工知能(AI)システムの普及で急増するインフラ需要に対応する。

両社によると、鴻海はAIデータセンター向けサーバーラックをOpenAIと共同で設計・開発するほか、同製品の米国内での生産体制を整える。さらに、鴻海はケーブルや電源システムなどの主要機器も米国内で製造する計画だという。

この提携には具体的な購入義務は含まれていない。

OpenAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は声明で「提携はAI時代の中核技術を米国内で構築するための一歩だ」とし、「この取り組みが米国のリーダーシップ強化につながり、AIの恩恵が幅広く共有される助けになると信じている」と述べた。

OpenAIは今年、オラクルおよびソフトバンクグループと共に、今後数年で米国内のデータセンターとAIインフラに5000億ドル(約78兆7000億円)を投資する「スターゲート」計画を進めてきた。

ここ数カ月はエヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などの半導体メーカーやクラウド事業者とも巨額契約を結び、AIサービスを支えるデータセンター拡充を加速させている。OpenAIはまた、AIサプライチェーンの掌握を強めるため、10月にブロードコムから専用チップやネットワーク機器を購入する契約を締結した。

一方で、OpenAIのこうした巨額投資はAIバブルへの懸念を呼んでいる。アルトマン氏は先に、AIインフラ構築に1兆4000億ドルを投じる計画を明らかにしているが、これは赤字経営のスタートアップとしては異例の規模となっている。

原題:OpenAI Partners With Foxconn to Design Hardware for Data Centers(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.