(ブルームバーグ):米オルタナティブ投資会社ブラックストーンは、モルガン・スタンレーで辣腕(らつわん)バンカーとして知られたフランク・プティガス氏を欧州事業の要職に起用した。同社は今後10年間に欧州で5000億ドル(約77兆3000億円)を投資する計画を進めている。
プティガス氏は、かつてモルガン・スタンレーの投資銀行部門を率い、同社の最高経営責任者(CEO)候補として名が挙がったこともある人物。ブルームバーグ・ニュースが確認した発表文によると、同氏は来年1月にブラックストーンのシニアマネジングディレクターとなり、新設された欧州副会長のポストに就任する。
同社経営陣と協力し、戦略立案や欧州地域の主要顧客・経営者層との関係構築にあたる。
ロンドンで最もよく知られたディールメーカーの1人であるプティガス氏の起用は、ブラックストーンにとって快挙だ。
同社は欧州での大規模投資を控えており、既に未公開株、不動産、クレジット、インフラ分野で3500億ドル超を運用している。
ブラックストーンのスティーブン・シュワルツマン最高経営責任者(CEO)は6月のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、欧州は同社にとって大きなビジネスチャンスだと述べ、今後10年間で最大5000億ドルを同地域に投資する計画を示していた。
プティガス氏は発表文で「ブラックストーンは、現在最も影響力のある投資会社であり、地域の重要な投資ニーズに応えるために資金を投じている」とコメントした。
同氏はモルガン・スタンレーに30年在籍し、22年末に退社した。在任中は国際部門を率い、サウジアラムコをはじめとする同社最大級の顧客関係を構築した。
原題:Blackstone Hires Ex-Morgan Stanley Rainmaker Franck Petitgas(抜粋)
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