(ブルームバーグ):三井住友フィナンシャルグループ(FG)は14日、今期(2026年3月期)の連結純利益予想を1兆5000億円に上方修正すると発表した。従来予想は1兆3000億円。
ブルームバーグがまとめたアナリストの予想平均は1兆4118億円だった。3期連続の過去最高益更新を見込む。
4-9月期累計の連結純利益は、前年同期比29%増の9335億円となった。企業活動の活発化により資金利益などが増益となったほか、個人向けクレジットカード関連も好調だった。新たな通期目標に対する進捗(しんちょく)率は62%となった。
発行済み株式の1.3%、総額1500億円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。年間予想配当も1株当たり157円と従来予想から21円引き上げた。
決算について、中島達社長は「市場環境が良かったことに加え、国内ビジネスを中心とした本業の好調も継続した」と総括した。米関税政策による景気後退リスクが小さくなったほか、高市早苗政権のスタートで国内の成長投資が進むとみており、下期から来年度に向けて事業環境がさらに改善されるとの認識を示した。
三井住友FGは9月、米証券のジェフリーズ・ファイナンシャル・グループへの出資比率を引き上げると発表し、日本株事業の統合でも合意した。
中島社長は日本株の分野で、傘下のSMBC日興証券が海外のグローバルファンドへのアクセスが弱かったことが反省点だと振り返った。そのうえで、ジェフリーズとの新合弁会社によってこうした投資家に「しっかりアクセスできる。顧客の日本企業にもメリットがある」と述べた。
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--取材協力:堀内亮、鈴木偉知郎.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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