(ブルームバーグ):米アップルは13日、いわゆる「スーパーアプリ」内で作動する小型アプリやゲームから収益を得られる新たな「パートナープログラム」を導入したと発表した。ソフトウエア開発に広がるミニアプリの潮流を取り込む。
このプログラムでは、ミニアプリやゲームのアプリ内課金に対し15%の手数料を適用する。アップルが通常のアプリ課金で徴収している30%の半分だ。
中国のテンセント・ホールディングス(騰訊)は、スーパーアプリ「ウィーチャット(微信)」を展開。同社は、ミニアプリ分野で最も成功している企業とされ、すでにアップルが始めたこのプログラムへの参加を決めたと、ブルームバーグ・ニュースが先に報じていた。
ウィーチャット上のミニアプリ開発を手がける事業者の一部はこれまで、アップルのアプリ内課金ルールを回避し、外部決済の抜け道を利用。アップルとテンセントはこの問題を巡り、1年以上協議を重ねていた。米OpenAIが対話型人工知能(AI)「ChatGPT」のミニアプリ対応を10月に発表したことで、その重要性がさらに高まっていた。
新しいプログラムは、開発者をアップルが推奨する課金ルートに取り込み、同社の収益確保につなげる狙いがある。全ての開発者に門戸を開くことで、テンセントのような巨大企業に特別待遇を設けたとの批判も避けられる。ウィーチャットのユーザーは月10億人を超える。
日本では「LINE」が、ロシアでは通信や金融機能を統合した「Max」がそれぞれスーパーアプリとして普及している。
原題:Apple Aims to Capitalize on Mini App Trend With New Program (1)(抜粋)
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