シカゴ・オプション取引所を運営する米Cboeグローバル・マーケッツは、数カ月以内に独自の予測市場事業を立ち上げる計画だ。ただ、一部の競合他社と異なり、現時点でスポーツ関連の商品を扱わない方針だ。

予測市場は連邦政府の規制下で、従来の賭博に似たイベント契約を扱う。急成長を遂げている新興分野で、Cboeもこの分野に参入する。

他の金融企業が既存の予測市場スタートアップやスポーツ賭博企業と手を組む動きを見せる中、Cboeは金融や経済イベントに連動する独自商品の投入を目指すと、クレイグ・ドノヒュー最高経営責任者(CEO)がブルームバーグとのインタビューで語った。

クレイグ・ドノヒューCEOがブルームバーグテレビジョンとのインタビューで語る

スポーツ賭博は予測市場の中で成長が最も著しい分野だが、ドノヒュー氏は法的な不透明さからCboeとしてこの分野に踏み込まない考えを示した。

ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで「そこに収益の機会があることは承知している」と指摘した上で、「訴訟や規制上のリスクが多い。だからそれは他の人たちの領域だ。Cboeとしては今後も金融や経済に関連する分野に注力していく」と述べた。

ここ数年、Cboeは拡大戦略を転換し、企業の合併・買収(M&A)よりも自力での成長に重点を置いている。

同氏は、予測市場が新しい投資層を取り込み、その後、短期オプションなど他のCboe商品にも関心を広げてもらえると考えている。ただ、スポーツ分野に踏み込めば、投機色が強まり過ぎてしまうとの認識を示した。

「市場で継続的に成功できない人たちから多くの利益を得るようなことは絶対に避けるべきだ」と強調した。

原題:Cboe to Launch Prediction Markets Within Months But Avoid Sports(抜粋)

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