オーバーツーリズム問題などに対応するため、日本を出国する際にひとりあたり1000円を徴収している「出国税」。3倍以上に引き上げるという案が検討されています。この「出国税」、実は日本人も海外に出かける際に支払うもの。負担を気にする声も聞かれ初めています。
“出国税” 3倍に引き上げ検討
母国にない魅力的なものが、この街にはたくさんあるようです。
食器などの専門店が軒を連ねる東京・台東区の「かっぱ橋道具街」。

スイスからの観光客
「自分用の良いフライパンが欲しくてね。それから、お茶の道具を両親に」
ハワイからの観光客
「抹茶ラテがハワイで凄く人気なの。だから茶碗を買ったわ」
右肩上がりで増え続ける訪日外国人。2025年は過去最多だった2024年を上回るペースです。
こうした状況を受け、政府・与党が動き始めました。

高市総理
「国際観光旅客税の拡充も含め、オーバーツーリズム対策の強化について国土交通大臣に検討を指示した」
国際観光旅客税。いわゆる“出国税”の引き上げです。
日本では6年前から海外に渡航する際、“出国税”として、1人1000円徴収されています。

自民党の調査会は13日、“来年度の可能な限り早い時期に3000円に引き上げる”という決議をまとめました。
ビジネスクラス以上を利用する人には、周知期間などを勘案した上で5000円に引き上げる案も出ています。
増えた税収は、ゴミ箱の設置や交通機関の混雑緩和といったオーバーツーリズム対策などにあてる方針です。

チェコからの観光客
「(“出国税の引き上げ”)人によっては『高い』と感じるかもね。僕が日本に来るのは年に1回~2回だから関係ないよ」
アメリカからの観光客(4人家族)
「1人あたり3000円でしょ?4人だと100ドル近いから、けっこう負担は大きいね」