スイスのスニーカーメーカー、オン・ホールディングは12日、7-9月(第3四半期)の業績が予想を上回ったことを受け、通期の売上高と利益の見通しを引き上げた。欧州やアジアで「On」ブランドの高価格帯製品が好調だった。

テニスのロジャー・フェデラー選手が出資するオンは、通貨変動の影響を除いた通期増収率を34%と見込んでいる。アナリスト予想を上回る水準で、従来目標より3ポイント高い。現行の為替レートで算出すると、29億8000万スイスフラン(約5780億円)の純売上高に相当するという。

オンの店舗(ニューヨーク)

オンの株価は同日のニューヨーク証券取引所で一時28%上昇。18%高で取引を終えた。

チューリヒに本社を置くオンは、ランニングシューズを主力としながらもテニスやトレーニング、アパレルなどへと事業領域を広げ、スニーカーブランドの中で存在感を高めている。2010年の創業以来、米ナイキやドイツのプーマといった大手の市場シェアを奪いながら急成長を続けている。

オンは、通期の粗利益率が62.5%に達すると想定。従来予想は60.5-61%だった。米国の関税措置がスニーカー業界に重しとなる中でも、自社店舗網の拡張と卸売り事業で予想を上回る成長を達成したことを上方修正の理由に挙げた。

原題:Swiss Sneaker Brand On Raises Outlook as Sales Soar in Asia (2)(抜粋)

--取材協力:Subrat Patnaik.

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