(ブルームバーグ):大和証券グループ本社は4日、2025年7ー9月期(第2四半期)の連結純利益が前年同期比11%減の477億円だったと発表した。良好な市場環境を背景に、国内営業部門のほか、買収・合併(M&A)助言など投資銀行部門が堅調で、アナリスト3人の予想平均337億円を上回った。
発表資料によると、第2四半期の部門別の経常利益はウェルスマネジメント(WM)が同85%増の296億円、機関投資家向けの有価証券売買やM&A助言などを担うグローバル・マーケッツ&インベストメント・バンキングは同82%増の149億円となった。アセットマネジメントは同51%減の121億円だった。
これら3部門の経常利益の合計額は565億円と前年同期比16%の増益だった。ただ、あおぞら銀行の持ち分法適用に伴い前年同期に計上した負ののれん代が剥落し、純利益は減少した。
同四半期の株式市場は日米関税交渉が合意し、企業業績に対する不透明感が後退したことなどを受け、日経平均株価が最高値を更新。顧客の運用資産残高をベースにした収益モデルへの転換を進める同社のWM部門の収益を押し上げた。
一方、アセットマネジメント部門では、代替投資(オルタナティブ)分野が、再生可能エネルギー関連で一部投資先の再評価した結果、引き当てや減損を計上し、経常損益が23億円の赤字となった。不動産分野の経常利益も前年同期比35%減と振るわなかった。
大和証Gの吉田光太郎・最高財務責任者(CFO)は、第2四半期について「外国株の売買がかなり活況だった」と述べた。M&Aについても「ニーズは引き続き堅調でパイプラインは積み上がっている」と説明した。あおぞら銀との資本業務提携の効果に関しては、27年度に年間100億円の利益確保に向け着実に進んでいるとした。
4-9月期の累積では純利益が前年同期比1.5%増の790億円と12年ぶりの高水準を記録した。

(決算会見の内容などを追加して更新します。更新前の記事は最終段落の上期純利益に関する表現を訂正済みです)
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