ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントはMSCIと提携し、プライベートエクイティー(PE、未公開株投資)のポートフォリオに近いリターンを目指す上場投資信託(ETF)を設定する。

「ゴールドマン・サックスMSCIワールド・プライベート・エクイティー・リターン・トラッカーETF(GTPE)」は、未公開株に類似したリターンを再現するよう設計されたMSCI算出の上場株指数に連動する。約1500銘柄の世界の銘柄でロングとショートの両ポジションを取るという。取引は23日に開始された。

資産運用会社は、プライベートエクイティーへのエクスポージャーをETFという流動性の高い商品形態で再現しようとしている。従来は、バイアウト企業の株式を購入したり、米証券取引委員会(SEC)がオープンエンド型ファンドに認める非流動資産の上限である15%まで未公開株を組み入れたりする手法が取られてきた。

今回のETFは、MSCIが持つ非公開企業についてのデータに基づいたリターンを模倣することを試みる。同データは7兆7000億ドル(約1177兆円)相当のPEファンド資産を網羅しているという。発表資料は「地域、業種、スタイルのエクスポージャーを上場株式を通じて再現する」と説明している。

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのETFディストリビューション部門グローバル責任者ブレンダン・マッカーシー氏はインタビューで「未公開資産による分散投資を望む投資家層は依然として存在するが、ロックアップ期間や書類手続き、追加資金要請など、運用上のハードルが高く、分散効果のある投資にアクセスできないのが現状だ。今回のETFは、そうしたアクセスを広げるものだと考えている」と語った。

原題:Goldman Launches ETF Designed to Mimic Private Equity Returns(抜粋)

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