24日の日本市場では株式が反発。米国株がハイテク主導で上げて投資家心理が改善した。トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が30日に会談することが明らかになり、米中摩擦を巡る懸念も後退した。円は株高によるリスクオンの売りで対ドルで一時153円台に下落。債券は超長期債を中心に上昇した。

三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは「米企業決算は全体的に好調で、期待を維持して来週のハイテク決算に入るので良い流れだ」と指摘。「米国株の堅調や新政権の政策進展、国内企業決算の堅調といった条件がそろえば、日経平均5万円は難しい水準ではない」とみている。

米半導体メーカー、インテルが23日に発表した7-9月(第3四半期)決算は黒字に転換し、10-12月(第4四半期)の売上高は128億-138億ドル(約1兆9500億-2兆1100億円)と強気の見通しを示した。同社の株価は時間外取引で一時約8%上昇した。国内企業の決算は来週から発表が本格化する。

株式

株式は反発。日経平均は一時800円近く上げた。インテルの強気な売上高見通しがサプライヤーなど関連銘柄に追い風となった。

半導体関連や人工知能(AI)関連を中心に電機や情報・通信が上昇。機械や自動車も買われた。半面、銀行や小売りは下落。SBI証券の鈴木英之投資情報部長は「昨日は防衛関連などが高かった。きょうは半導体関連が買い戻されており循環物色が効いている」と話した。

楽天証券経済研究所の窪田真之チーフストラテジストは、午後に行われた高市早苗首相の所信表明演説について「サプライズはなかった」と指摘。防衛関連費を2025年度中に対国内総生産(GDP)比2%とする方針を明らかにしたことについても、関連銘柄の株価はすでに防衛費増額への期待を背景に大きく上昇してきたことから、新たな材料にはならないと述べた。

為替

円は対ドルで一時153円台に下落。財政支出への懸念がくすぶる中、米金利上昇で日米金利差の拡大が意識されて売られ、主要10カ国(G10)の通貨で最も下げた。

あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジストは「原油が大きく上昇していることや株式の堅調が円の売り要因」と説明した。ドル・円は損失を限定するための「ストップロス的なドル買い・円売り」が出た可能性があると指摘した。

三菱UFJ信託銀行資金為替部マーケット営業課の酒井基成課長は、24日発表の米消費者物価指数(CPI)が最大の注目材料で「緩やかなインフレ傾向を示しそうだ」と話す。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えている上、「データの信憑(しんぴょう)性もあり、これでトレンドが大きく作られる要因にはなりにくい」との見方を示した。

債券

債券は上昇。米国の長期金利が上昇した流れを引き継ぎ売りが先行した後、超長期債が堅調となり先物も買い戻された。高市首相の所信表明で警戒されたほど財政悪化が懸念されなかったことや、需給の良さで買われた。

りそなアセットマネジメントの藤原貴志チーフファンドマネジャーは「超長期債が強く、長期債や先物に買い戻しが入った」と話し、「これまで30年債が弱く、残存15年ゾーンなどが割高になっていたのが解消されている」と指摘した。超長期債は新規供給が11月11日の30年債までなく、堅調な地合いが続くとみている。

新発国債利回り(午後3時時点)

この記事は一部にブルームバーグ・オートメーションを利用しています。

--取材協力:我妻綾.

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