トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開かれる韓国で30日に会談を行う。ホワイトハウスのレビット報道官が明らかにした。世界第1位と第2位の経済大国である米中の首脳は、直接対話を通じて長引く貿易摩擦の緊張緩和を探る。

トランプ氏が今年1月に政権に復帰してからは初の対面式での米中首脳会談となる。両首脳は今年に入って少なくとも3回電話会談を行っており、直近では9月に意見交換した。

トランプ氏はこれまで、関税や輸出規制、農産物取引、合成麻薬のフェンタニル密輸、さらには台湾問題を含む米中間の懸案を解決するには、習氏との直接対話が最も効果的だとの考えを繰り返し示してきた。

トランプ氏は25日にアジア歴訪に向けて出発する予定で、マレーシアと日本にも立ち寄る見通しだ。高市早苗首相とは28日午前に会談する予定であることをレビット報道官は確認した。

習氏との良好な関係を強調してきたトランプ氏だが、ここ数週間で米中間の緊張は高まっており、その関係が試される局面を迎える。今週には、米中首脳会談で貿易をめぐる「良い合意」が得られるとの見方を示しつつ、同会談の実現は保証できないとの含みも持たせていた。

会談は、米中間の「貿易休戦」措置が11月10日に期限を迎える中で行われる。今年に入り数回延長されてきた関税引き上げの停止措置は、緊張緩和に一定の効果をもたらしてきた。しかしここ数週間で、両国は新たな通商措置の応酬で再び対立ムードを強めている。

トランプ政権は、重要ソフトウエアの幅広い分野を対象に、中国への輸出を制限する措置も検討している。

原題:Trump, Xi to Meet Next Thursday on Sidelines of APEC Summit(抜粋)

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