都心を中心にマンションの価格高騰が止まりません。新築だけではなく、中古物件も1億円超えが「当たり前」となりつつあります。

浅草の雷門から徒歩5分のタワーマンション。15畳の広々としたリビングは、窓から都心が一望できます。

コスモスイニシア流通事業部  小内るみなさん
「こちら富士山も見える」

さらに、最新設備を備えたオープンキッチンも。築13年で、リノベーション済み。3LDK・70平米のこの物件のお値段は…

コスモスイニシア流通事業部  小内るみなさん
「こちら1億4280万円。都内のファミリーマンションだと、今、1億円台は全く珍しくないような状況。金額は上がっているが、問い合わせの数は下がっておらず、むしろ増えているような状態」

きょう、民間の調査会社「東京カンテイ」が発表した東京23区の中古マンションの9月の平均価格は、70平方メートル換算で1億1034万円に。5か月連続で1億円を超えました。

「もう信じられない、うそみたい。とても普通の人は住めない」

一方、こちらの男性は25年前に4500万円ほどで買った自宅の評価額がほぼ倍に。

自宅の値段が倍になった男性
「嬉しいが、売ったところでこの辺に住もうと思ったらもっと高い。だから住み続ける」

都心の新築マンションは建築資材費や人件費の高止まりなどを背景に最高値を更新。つられる形で中古マンションも値上がりしているのです。

また、専門家は最近の円安・株高がさらに価格を押し上げていると分析します。

東京カンテイ 市場調査部 高橋雅之 上席主任研究員
「円安に振れたことにより、外国からは(日本のマンションが)割安に見える。株高により、世界各国の富裕層の購買力・資金力も高まった。より買いが進みやすくなっている」

今後、値段が落ち着くことはあるのでしょうか。

東京カンテイ 市場調査部 高橋雅之 上席主任研究員
「少なくとも年内、場合によって来年の前半まで(価格上昇の)流れは継続するのかなとみている」

買うべき時はいつなのか、家探しの厳しい状況はしばらく続きそうです。