アメリカのトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が会談し、巡航ミサイル「トマホーク」について、トランプ氏が「少なくとも今のところは供与するつもりはないと伝えた」とアメリカメディアが報じました。

アメリカ トランプ大統領
「その件(トマホーク供与)について話し合うつもりだ。 問題がある。我々もトマホークが必要だということだ」

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「プーチン氏を交渉の席に着かせるのに必要なものはわかっている」

会談でトランプ大統領は、ウクライナが供与を強く求めている射程の長い巡航ミサイル「トマホーク」について、アメリカも国防に必要な量を確保する必要があると主張。さらに、「強力だが危険な兵器だ」とし、「事態を激化させる可能性もある」と供与に慎重な姿勢を示しました。

アメリカのニュースサイト「アクシオス」によりますと、会談について説明を受けた2人の情報筋の話として、トランプ氏はゼレンスキー氏に「少なくとも今のところはトマホークを供与するつもりはないと伝えた」ということです。

会談後、トランプ氏はSNSで、ゼレンスキー氏に「殺戮をやめ、合意を結ぶ時だ」と伝えたと明らかにしたうえで、記者団に対しては…。

アメリカ トランプ大統領
「すぐに戦闘をやめるべきだ。戦線がどこであろうと、そこで(境界線を)決めるべきだ。そうでなければ、事態は複雑になりすぎる。問題が解決できなくなる」

このように述べ、即時停戦を強く主張しました。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「(トマホークなどの)長射程兵器について話し合ったが発言は控えたい」

一方、ゼレンスキー氏は「トマホーク」の供与に関する協議結果の説明は避けました。

トランプ氏が即時停戦を求めたことについては「同意する。双方が戦闘をやめなければならない」と述べ、戦闘を停止したうえで、ロシアとの対話を進める必要があるとの考えを強調しました。