米国と中国の次の貿易協議が、来週に開催される予定だ。両国の間で対立的な動きが強まる中、ベッセント米財務長官と中国の何立峰副首相が交渉を通じて緊張緩和を図ることが課題となる。

ベッセント氏は17日夜、何氏とオンラインで協議したと明らかにした。これに先立ち、ベッセント氏は何氏との協議を「率直かつ詳細」と説明し、来週の対面会談の予定を再確認した。グリア米通商代表部(USTR)代表も、オンラインの協議に参加した。

ベッセント氏はホワイトハウスのイベントで、「何氏と私、および代表団が、おそらく明日から1週間後にマレーシアで会い、米中首脳会談の準備を進める見通しだ」と述べた。

一方、中国国営の新華社通信は、両国が2国間の経済・貿易関係における重要な課題について率直で深く、建設的な意見交換を行ったと報じた。

トランプ米大統領は10日、中国が厳格なレアアース(希土類)輸出規制を発表したことに反発し、中国からの輸入品に対して11月1日から100%の追加関税を課すと警告していた。

ベッセント氏の発言に先立ち、トランプ氏は中国当局者との協議を通じて、追加関税を巡る危機の緩和につながる合意に達する可能性があるとの楽観的な見方を示した。これらの発言からは、世界経済に深刻な影響を与えかねない中国との全面的な貿易戦争への懸念を抑えたい米政府の姿勢が見て取れる。

トランプ氏は記者団から米中貿易協議の進展について問われ、「われわれは非常にうまくやっていると思う。中国とうまくやっていると思う」と述べた。また今月後半に韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議にあわせて予定されている中国の習近平国家主席との会談について「予定どおり進んでいるようだ。彼らは会談を望んでいる。われわれも会いたい」と話した。

ベッセント米財務長官

原題:US-China Talks Planned Next Week as Trump Plays Down Tariffs(抜粋)

--取材協力:Derek Wallbank、Tian Ying.

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