(ブルームバーグ):加藤勝信財務相は14日の閣議後会見で、足元の円相場の下落基調について、為替動向をしっかり見極めるとの見解を示し、市場をけん制した。
加藤財務相は「先週以降、急激な動きもみられている」とした上で、「為替市場における過度な変動や無秩序な動きについてしっかり見極めている」と語った。
14日の円相場は1ドル=152円台前半で推移。緩和的な財政・金融政策を志向する高市早苗氏が自民党総裁に選出されて以降、円安の流れが続いている。
円相場は先週、約8カ月ぶりの円安水準となる153円台に下落。加藤財務相は10日、「一方的、急激な動きがみられる」と述べ、従来よりも踏み込んだ発言をした。市場では為替介入が意識され始めており、通貨当局の情報発信を注視している。
債券市場では先物が上昇。米トランプ政権の中国に対する関税政策への懸念から前週末の米長期金利が大幅に低下した流れを引き継いでいる。加藤財務相は「市場の動向をよく注視し、市場参加者との丁寧な対話を行い、適切な国債管理に努めていく」と述べるにとどめた。
(加藤財務相の発言詳細を加えて更新します)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.