米Cboeグローバル・マーケッツは、オーストラリアの自社取引所での株式上場の取り扱いが証券監督当局に認められた。システム障害などで批判にさらされている証券取引所運営会社ASXと豪州で競争できる状況に一歩近づいた。Cboeはシカゴ・オプション取引所(CBOE)も運営している。

オーストラリア証券投資委員会(ASIC)は7日、Cboeの豪州子会社による上場市場としての申請を審査した結果、承認したと発表した。これにより、Cboeオーストラリアでの新規株式公開(IPO)が可能となり、ASXの支配的地位が脅かされる見通しだ。Cboeは現在、豪州の自社取引所でASX上場銘柄の取引を提供し、上場投資信託(ETF)の上場も受け入れている。

ASXはここ数年、決済システムの刷新失敗など技術的トラブルが相次ぎ、ガバナンスやリスク管理体制の不備を巡り当局の広範な調査対象となってきた。

ASICのロンゴ委員長は声明で、「今回の決定で、オーストラリアで企業が上場する際の選択肢が増えるほか、海外市場との連携も強まり、投資家も選択の余地が拡大する。これは豪州経済にとって朗報だ」と歓迎した。

Cboeは米国では2023年に上場市場に進出し、ニューヨーク証券取引所(NYSE)やナスダックとすでに競合している。

原題:Cboe Gets Nod to List Firms in Australia in Threat to ASX (1)(抜粋)

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