(ブルームバーグ):金価格が再び過去最高値を更新し、1オンス=4000ドルに迫っている。米国の政府機関閉鎖とフランスの政治危機が金融市場の不確実性を一段と高めている。
アジア時間7日午前の取引で、金価格は3976.25ドルに上昇。前日には1.9%高を記録していた。米連邦政府機関の閉鎖を受け、同国経済の健全性を判断する重要な統計が公表されない状況が続いており、米金融当局は経済情勢の把握に苦慮している。市場では今月の0.25ポイントの利下げを依然として織り込みつつあり、金利を生まない金にとって追い風となっている。
一方、フランスではルコルニュ首相が辞任した。与野党の協議が難航し、予算を巡る合意形成に失敗したことが背景にある。一方、日本では財政拡大派の高市早苗氏が自民党新総裁に就任し、次期首相に就任する見通しが強まったことも市場を揺さぶった。
MKS・PAMPの調査・金属戦略責任者、ニッキー・シールズ氏はリポートで、フランスと日本の政治的動揺が財政懸念を強め、金相場を押し上げていると指摘。今回の急上昇を主導したのは、欧州と日本を中心とした「個人投資家および機関投資家の資金流入だ」と分析した。

原題:Gold Moves Closer to $4,000 on US Shutdown and French Crisis(抜粋)
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