イギリスのシンクタンクは、ロシアが2月の侵攻開始から10日以内にウクライナ全土を掌握する計画だったとする報告書を公表しました。
英国王立防衛安全保障研究所が先月30日に公開した報告書は、ロシアが2月のウクライナ侵攻開始から10日以内に全土を掌握し、8月までに併合することを計画していたとしています。
即座に首都キーウを制圧し、発電施設や空港、最高議会などを占拠。政府高官らを逃亡するか拘束されるしかない状況に追い込む計画だったということです。
しかし、軍部隊の大部分には侵攻開始の24時間前まで詳細が伝えられておらず、準備不足などで失敗に終わったと結論。加えて早期での制圧に失敗した場合を想定していなかったことが最大の失敗だったとしています。
こうしたことなどから、報告書は今回の侵攻で、「ロシア軍の戦術面に関する能力が国内外の予想より遙かに低いことが判明した」と分析しました。その一方で、「そうした状況下でも兵器はおおむね機能していて、軍に高い潜在能力があることも示した」と警戒しています。

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