投票権があるのは全有権者の1%未満 「民意」とのズレどう埋める

喜入友浩キャスター:
X上で、告示日からの8日間、「総裁選」という言葉を含む投稿や返信などの総数は2024年と比べて80万件近く増えています。また、日ごとの数も2024年を上回る日が多くなっているということです。

【Xで投稿された「総裁選」】
2025年の総数 249万690件
2024年の総数 168万1220件
TDSE株式会社提供/Quid Monitorによる分析
※X 10%サンプリングデータをもとに計測
※投稿にはリポスト・返信も含む

小川彩佳キャスター:
投開票を前に候補者の言動にも、より注目が集まるようにもなってきているのでしょうか。ただ、これが盛り上がりといえるのかどうかというのはまた別の問題のような気がします。

小説家 真山仁さん:
盛り上がっていると思いますが、投票ができる人は限られてます。自民党員が100万人を切って、91万人ほどしかいないということは、有権者にすると1%を切っていることになります。

【投票権を有する自民党員らの数】自民党HPより・27日時点
91万6400人
全有権者の1%未満

現状の報道だと、おそらく自民党の総裁が総理になるだろうということですが、有権者の1%未満の人がそれを選んでいることになります。

「だったらみんな自民党員になればいい」と言われるかもしれませんが、そういう問題ではありません。99%の人に響くことをちゃんと言えるかどうかがポイントです。

確かに盛り上がってはいますが、「あなたたち(99%の人)には関係ない」とこの盛り上がりを見ているのか。そうではなく、関心を持って(99%の人にも)支持されるような、踏み込んだ具体的な政策や覚悟を言って欲しいです。

小川彩佳キャスター:
(有権者の)99%に対して、という点はどのように見ていますか。

小説家 真山仁さん:
基本的にSNSの数字はあまり気にしておらず、どれだけの票が読めるのか、国会議員(票)は何人取れるのかというところではないでしょうか。

なぜか自民党だけは世の中の動きとは関係なく、古い政治をしているのではないかと思います。そういう人が総理になって、“解体的な新しい第一歩”が本当に踏み出せるのでしょうか。それができたら奇跡ではないかと思います。

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<プロフィール>
真山仁さん
小説家 2004年「ハゲタカ」でデビュー
近著に政治家のリーダーシップを描いた「アラート」