(ブルームバーグ):米オルタナティブ資産運用会社アポロ・グローバル・マネジメントは29日、世界のスポーツおよびライブイベント分野に資金ソリューションを提供する新たな投資事業「アポロ・スポーツ・キャピタル(ASC)」を立ち上げると発表した。急成長分野への進出を図る最新の取り組みとなる。
発表資料によると、ASCの最高経営責任者(CEO)には、経験豊富なスポーツ投資家で経営者のアル・タイリス氏が就任する。
不動産業界出身のタイリス氏は、これまでメキシコのサッカーチーム「クラブ・ネカサ」やコロンビアの「ラ・エクイダッド」、ブルックリンのピックルボールチームのオーナーを務めるなど、多くのスポーツ投資を主導してきた。
また、過去の案件でタイリス氏と組んだサム・ポーター氏が最高戦略責任者(CSO)を務める。アポロのパートナー、ロブ・ジボーン氏とリー・ソロモン氏は共同ポートフォリオマネジャーに指名された。
ブルームバーグは今月に入り、アポロが50億ドル(約7400億円)規模のスポーツ投資戦略部門の発足に向け準備を進めていると報じていた。急成長するスポーツ金融市場には、チーム投資やストラクチャードレンディングなど多様な戦略でリターンを狙う資産運用会社が相次いで参入している。
アポロは既に複数のチームに資金を貸し付けており、今後1年にわたりさらなる取引を模索している。現在はスペインのサッカークラブ「アトレティコ・マドリード」の過半数株式取得に向け交渉中で、欧州サッカーの移籍取引に伴う資金提供も検討している。
アポロ・アセット・マネジメントのジョン・ジト共同社長は発表資料でタイリス氏について、「スポーツと不動産の両分野において投資と経営の両面で成功を収めた稀有(けう)な経歴の持ち主だ」と指摘した。
原題:Apollo Launches Sports Investing Venture With Tylis as CEO (1)(抜粋)
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