(ブルームバーグ):中国国家統計局が27日発表した8月の工業利益は前年同月比20.4%増と、4カ月ぶりの増加となった。過剰生産能力と過当競争に取り組む国家的な取り組みが成果を上げつつあることを示している。
それによれば、1-8月の工業利益は前年同期比0.9%増と、ブルームバーグ・エコノミクス(BE)が予想した1.6%減を上回った。
国家統計局が10日に発表した8月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比2.9%低下となったが、低下幅は半年ぶりに縮小していた。政府が経済全体で過剰生産能力の削減を進めていることが背景にある。ただ、工業生産の伸びは減速し続けており、企業収益へのプラス効果は相殺された可能性がある。
今後を展望すると、中国の工場や鉱山、公益事業の利益見通しは低迷する国内需要や米国の関税措置を巡る不透明感に覆われたままだ。
中国の成長は7-9月(第3四半期)にかけて減速している。インフラ支出の勢いは鈍り、不動産不況の長期化に伴う景気減速をさらに悪化させている。鉄鋼やセメントなど主要工業製品の需要を一段と圧迫する可能性がある。
原題:Chinese Industrial Profits Jump in August, Reversing Declines(抜粋)
--取材協力:Tian Ying.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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