欧州連合(EU)は、ロシア産液化天然ガス(LNG)輸入の段階的廃止を加速し、当初計画より1年前倒しする措置を検討している。事情に詳しい関係者らが明らかにした。

匿名を希望する関係者によると、EUの執行機関、欧州委員会は、新たな制裁パッケージにLNG廃止期限の前倒し条項を盛り込む方向で調整しているという。欧州委員会は早ければ19日にも、新たな制裁を提案する見通しだ。

また、EU は別の選択肢として、ロシアのエネルギー輸入の停止日の前倒しも検討している。

トランプ米大統領は数日前、EUに対して、ロシアのエネルギー輸出を抑制するため、より一層の取り組みを求める声明を発表していた。

世界のガス市場は、2026年後半から供給過剰に転じると予想されている。このため、ロシア産ガスの段階的廃止が欧州のガス供給への圧力となり、価格高騰を招くリスクは低下するとみられる。EUが新たな廃止時期を決定する上では、追い風となりそうだ。

原題:EU Mulls Phasing Out Russian LNG a Year Earlier Than Planned(抜粋)

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