(ブルームバーグ):オーストラリア政府が温室効果ガス排出量を2035年までに05年比で62-70%削減する目標を打ち出した。世界有数の化石燃料輸出国である同国が気候変動対策を加速させる。
アルバニージー首相は18日、シドニーで開いた記者会見で「これは責任ある目標で、科学的根拠と目標達成可能な計画に裏付けられており、実証済みの技術に基づいている」と述べ、環境保護とオーストラリア経済の両立を図る方針を強調した。
政府の発表によると、削減目標は実現可能な成果と「新技術によるさらなる進展の余地」とのバランスを考慮して設定された。
この削減目標の達成に向けては、再生可能エネルギーの継続的導入や送電インフラの新設・刷新、クリーン燃料の利用促進を柱とする。また、国家再生基金内に50億豪ドル(約4900億円)の新枠を設け、重工業の排出削減と新たな再生可能エネルギー技術に資金を投じる計画だ。
加えて、来年には新型乗用車の燃費基準を見直し、電気自動車(EV)充電インフラの改善に4000万豪ドルを投じる方針も発表した。
原題:Fossil Fuel Giant Australia Seeks 62% Emission Cuts by 2035 (2)(抜粋)
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