台湾の蔡英文・前総統が日本を訪問していることについて、中国外務省は日本側に強く抗議したと明らかにしました。
台湾メディアは、蔡英文・前総統が9日から日本を訪問していると報じました。
蔡氏が日本を訪問するのは、去年、総統を退任して以降初めてで、蔡氏の事務所は「プライベートな日程であり公務の予定はない」とコメントしているということです。
これについて、中国外務省の報道官は10日の記者会見で、日本側に強く抗議したことを明らかにしました。
中国外務省 林剣報道官
「いかなる台湾独立分子がいかなる名目であっても、中国と国交のある国を訪問することに断固として反対する」
中国外務省の報道官は「蔡英文は台湾地域の元指導者として外部勢力に頼って台湾独立を企てるその本質を変えることはできない」と述べ、プライベートな訪問も許されないとする考えを強調しました。
そのうえで、「私たちは日本側が中国の内政に干渉せず、台湾独立分裂勢力に誤ったシグナルを送らないよう求める」と台湾問題に介入しないよう日本側にくぎを刺しました。
7月には台湾の林佳龍外交部長が日本を訪問し、日本と中国の農水相会談が延期されるなど中国側が強く反発していました。

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