(ブルームバーグ):中国の消費者物価は8月に下落し、3カ月ぶりのマイナスとなった。一方、生産者物価のマイナス幅は縮小。政府は過当競争や過剰生産能力の抑制に乗り出している。
国家統計局が10日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.4%低下。ブルームバーグ集計のエコノミスト予想中央値では0.2%下落と見込まれていた。7月は横ばいにとどまっていた。
8月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比2.9%低下と、35カ月連続のマイナス。予想中央値とは一致した。3.6%低下していた7月からは下落幅が縮小した。
中国の国内総生産(GDP)デフレーターは2年連続のマイナス。今年で3年目に入っており、1970年代後半の中央集権的な計画経済からの移行開始以降で初めてとなる。同デフレーターは9四半期連続のマイナスで、需給の不均衡が企業のバランスシートを圧迫している。
国家統計局の董莉娟氏はCPI低下について、食品価格の下落に加え、比較対象となる前年同月の水準が高かったことが主因だと指摘した。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年同月比0.9%上昇と、1年半ぶりの高水準だった。董氏は需要や消費喚起策による効果が表れつつあると分析した。
原題:China’s Consumer Inflation Dips Below Zero as Demand Weakens (1)(抜粋)
(情報を追加し更新します)
--取材協力:Yujing Liu.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.