トランプ米大統領は、インドのモディ首相と「数週間以内」に会談する意向を示し、両国間の深刻な貿易摩擦について合意にこぎ着けるとの楽観的見方を示した。

トランプ氏は9日にSNSで「インドと米国は、両国間の貿易障壁に対処する交渉を続けている。親しい友人であるモディ首相と数週間以内に話すことを楽しみにしている。何の困難もなく、両国双方にとって有益な決着に至ると確信している」と述べた。

トランプ氏の発言は両国関係を前向きに評価するものだ。その一方で、同氏はロシア産エネルギー調達を理由にインドと中国への関税引き上げに同調するよう欧州連合(EU)に圧力をかけている。

事情に詳しい関係者によると、トランプ氏は9日にEU当局者と会談し、ロシアのプーチン大統領にウクライナ停戦交渉を迫るためEUがインドと中国に新たな関税を課す場合には、米国も同様の措置を講じる用意があると伝えたという。

ただ、この動きはインドとの貿易摩擦解消を目指す取り組みをさらに複雑化させる恐れがある。米国側はインドの輸入関税や非関税障壁に不満を示してきた。トランプ氏は当初25%の関税を課し、先月にはインドのロシア産原油購入を理由に多くのインド産品に対する関税率を50%と、従来の2倍に引き上げた。

モディ氏はインドと米国が貿易交渉の早期締結に向け取り組んでおり、交渉を通じ2国間パートナーシップの「無限の可能性」が解き放たれるだろうとX(旧ツイッター)に投稿。トランプ氏と会うことを楽しみにしているとし、両国は「親しい友人であり、自然なパートナー」だとコメントした。

原題:Trump Says He’ll Speak to Modi in ‘Coming Weeks’ on Trade、Modi Says India, US to Conclude Trade Talks at the Earliest (抜粋)

(モディ首相のX投稿を追加して更新します)

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