米ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は8日、米連邦公開市場委員会(FOMC)が急ピッチで利下げに動く必要はないとの認識を示し、金融緩和を迫るトランプ政権の姿勢と一線を画した。

ソロモン氏はバークレイズ主催の金融サービス会議で、「リスク選好の状況を見る限り、政策金利が際立って景気抑制的とは感じられない」と発言。市場の投資意欲は、現時点で極端に強気の領域にあると語った。

来週16、17日に開かれるFOMCでは、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標の0.25ポイント引き下げが決まると広く予想されており、先物の価格設定はそうした見通しを反映している。年内の残りのFOMC会合でも追加利下げが決定されるとの観測が高まっている。

デービッド・ソロモン氏

ベッセント米財務長官は先月、米連邦準備制度は利下げサイクルを実行すべきであり、FF金利誘導目標を現行水準から少なくとも1.5ポイント引き下げる必要があるとの考えを示唆していた。

ゴールドマンは最近、トランプ政権からの厳しい反応にさらされている。トランプ氏は先月、関税政策に関するゴールドマンのリサーチをやり玉に挙げ、ソロモン氏が政権の実績を公に称賛しないと批判。同氏について、「大手金融機関の経営に手を出すのではなく(クラブでの)DJ(ディスクジョッキー)活動に専念すべきだ」とSNSでやゆした。

原題:Solomon Says Rates Not Too Restrictive in Contrast With Trump(抜粋)

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