(ブルームバーグ):5日の欧州債券市場は、ドイツ債が8月13日以来、大幅に上昇した。米国の8月雇用統計が予想を下回り、米連邦準備制度理事会(FRB)に対する利下げ観測が強まったことで、米国債が買われた動きに追随した。
フランス債は、8日の信任投票でバイル首相の敗北が予想される中、多くの年限で他の欧州債の上昇に遅れを取っている。フランス債とドイツ債の利回り差(スプレッド)は1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大し79bpとなった。
短期金融市場は、欧州中央銀行(ECB)の利下げ期待を11日の政策委員会会合以降についても強めており、年末までに9bp、今後1年に18bpの利下げを織り込んでいる。
英国債は7月以来の上昇幅となった。スワップ市場はイングランド銀行(英中銀)が今年さらに10bp、2026年末までに45bpの利下げを行うと見込んでいる。
欧州株は下落した。米雇用統計の軟調な内容への懸念が、米国で利下げが進むとの見方を上回った。
ストックス欧州600種指数は、0.2%下落し取引を終えた。個別銘柄では、オランダの半導体製造装置メーカーASMLホールディングが、UBSグループによる格上げを受け、1.9%上昇した。一方、デンマークのエネルギー企業オーステッドは、予想を下回る風速を理由に業績見通しを下方修正し、株価が乱高下した。
9月5日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)
原題:Bunds Head for Biggest Rally in Three Weeks: End-of-Day Curves、European Stocks Fall as Fed Cut Bets Fail to Offset Weak US Jobs(抜粋)
--取材協力:Michael Msika.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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