オープンAIは、米半導体メーカー、ブロードコムと共同で、自社向け独自の人工知能(AI)半導体を来年初めて設計・生産する計画だ。事情に詳しい複数の関係者から情報を引用し、英紙フィナンシャル・タイムズ(オンライン版)が報じた。

同紙によれば、対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)」を開発するオープンAIにとって、AI向け半導体を内製化することで自社の旺盛な需要に対応し、AI半導体で圧倒的シェアを占める米エヌビディアへの依存を減らす狙いがあるという。

ブロードコムのホック・タン最高経営責任者(CEO)は4日、AIアプリケーションの学習・推論処理の高速化をサポートするハードウエア、AIアクセラレータの開発に向け、将来の顧客と協力していると投資家に発言していた。

タンCEOは「それら顧客の1社が前四半期にブロードコムに製造指図書を出した」と明らかにした。AIアクセラレータの市場は現在、エヌビディアが大半のシェアを占めている。

FT紙によると、タンCEOはアナリストとのオンライン会議で、ブロードコムがカスタムAIチップ事業で4社目の主要顧客を獲得したと述べた。

同社は顧客の社名を公表していないが、オープンAIが新たな顧客だと複数の関係者が確認したという。

ブロードコムとオープンAIは、同紙の取材に対し、コメントを控えた。

原題:OpenAI to Start Mass Output of Its AI Chips With Broadcom: FT(抜粋)

(ブロードコムCEOの発言などを追加して更新します)

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