(ブルームバーグ):8月31日に開催されたシドニー・マラソンには過去最多の約3万5000人のランナーが参加した。今年の大会から、世界の主要なマラソン大会で構成される「ワールド・マラソン・メジャーズ」に昇格した。
コースはシドニーの象徴であるハーバーブリッジを渡り、市中心部やセンテニアル・パークを経由して、終点は有名なオペラハウスの階段に設けられた。優勝者は男子がハイレマリャム・キロス選手(エチオピア)、女子が昨夏のパリ五輪を制したシファン・ハッサン選手(オランダ)だった。
フルマラソンで史上初めて2時間を切ったケニアのエリウド・キプチョゲ選手も参加するなど、シドニーでのマラソン大会としては2000年シドニー五輪以来最も強い選手がそろう大会と期待されていた。
ニューサウスウェールズ州政府によると、シドニー・マラソンの人気は近年急上昇しており、エントリー数は22年の約5000人から昨年には2万5000人に達していた。
本大会がメジャー大会に昇格したことで、向こう3年間の同州内の観光消費は7300万豪ドル(約70億2000万円)増加するとの試算もある。ニューヨークシティー・マラソン主催者が委託した調査によれば、19年の同マラソンは約4億2700万米ドル(約627億円)の経済効果を生んだ。
世界経済フォーラム(WEF)の報告書によると、観戦や参加を目的に旅行する「スポーツ観光市場」は23年の6090億米ドルから、32年には1兆7000億米ドル余りに拡大すると予測されている。
原題:Sydney Marathon Draws Record 35,000 Runners After Status Upgrade(抜粋)
--取材協力:Ainslie Chandler.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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