香港市場で取引される中国株の主要指数、ハンセン中国企業株(H株)指数は4カ月連続の上昇となったが、オプション市場では相場に対する投資家の懐疑的な姿勢がうかがえる。

H株指数は4月の安値から23%上昇し、同指数のインプライドボラティリティー(IV、予想変動率)は月間平均で4年ぶりの低水準を記録した。だが実現ボラティリティー(RV)と比較すると、IVは高いように見受けられる。

IVが高いということは、IV算出に使われるオプションがなお割高であることを意味する。このため投資家はH株の上昇を見込んでコールオプション(買う権利)を購入することに慎重になりやすいと、BNPパリバのストラテジスト、ジェイソン・ルイ、スカーレット・リウ両氏は指摘する。

 

中国本土株は8月、潤沢な資金を持つ投資家からの資金流入を追い風に世界有数の好成績を収めた。だが、景気の弱さが統計で示される中、相場上昇の持続性に対する懸念が強まり、H株の上げも鈍化している。

現在、H株指数のボラティリティー指数は昨年9月以来の低水準に近い。昨年は中国政府の景気刺激策への期待から株価が急上昇し、一段高に備える動きが広がる中、同指数は高水準に達していた。

原題:China’s Stock Rally Is Met With Skepticism in Options Market(抜粋)

--取材協力:David Marino.

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