インド当局は急速に拡大する年金資産の運用リターンを高める方策を広げるため、投資規制の緩和を検討している。対象には金の上場投資信託(ETF)が含まれる。事情に詳しい関係者が明らかにした。

非公開情報として匿名で語った複数の関係者によれば、年金基金の運用担当者は7月後半にインドの年金基金規制開発庁(PFRDA )の幹部と一連の会合を開催。その中で、金のETFへの投資許可を要請したという。当局は検討中で、各基金に対して金投資に関する草案を送付し意見を求めているという。

同関係者によると、運用資産総額が約15.5兆ルピー(約26兆円)に上るインドの年金基金は上場不動産投資信託(REIT)およびインフラ投信に関する規制緩和も合わせて要望している。現在これらはオルタナティブ(代替)資産として扱われ、投資総額の5%を上限として運用が認められている。

インドの年金基金はこれまでも、資産運用の柔軟性向上を求め要望を行ってきた。経済成長と金融システムへの参入拡大を背景に、年金資産は新型コロナ禍以降、3倍以上に拡大している。

ここ数カ月、運用担当者は業界団体を通じて、投資可能な証券の償還期間や信用格付けに関する規制緩和も求めている。この要望について当局の判断はまだ下されていない。

PFRDAの高官はこの件についてコメントを控えた。

原題:India Mulls Expanding Pension Investments to include Gold ETFs(抜粋)

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