(ブルームバーグ):中国のインターネット検索大手、百度(バイドゥ)は先行き懸念が響き、同社株は中国インターネット大手で最も割安な水準で取引されている。
投資家は人工知能(AI)開発における百度の競争力や、競合大手に追いつくのに必要な巨額コストを懸念している。同社が20日発表した4-6月(第2四半期)決算がこの3年余りで最大の減収率となったことを受け、21日の香港市場で同株は一時3%安となった。
株価下落により、百度の予想株価収益率(PER)は約9.7倍と、ハンセンテック指数に採用されている黒字企業で最低となっている。経営難に直面している不動産開発会社、龍湖集団(11倍)をも下回っている。
調査会社サード・ブリッジのアナリスト、エリック・シェン氏は百度について、「かつて主要な収益源だった検索部門はいまや、小紅書や抖音(ドウイン)との厳しい競争に直面している」と指摘。「これらの競合企業は活気があり、利用者を引きつけるコンテンツ・エコシステムを構築しており、ウェブベースで活気に乏しい百度のサービスからユーザーを奪っている」と述べた。
百度株の年初来上昇率は3%にとどまり、AIブームを追い風にしたハンセンテック指数の24%を大きく下回っている。ただアナリストは、百度が投資を拡大しているロボタクシー事業や、検索部門でのAI機能拡充が株価を押し上げる材料になり得るとみている。
原題:Baidu Ranks as China’s Cheapest Internet Stock Amid AI Concerns(抜粋)
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