(ブルームバーグ):米医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループは20日、取締役会内に「公共責任委員会」を新たに設置すると明らかにした。ガバナンス(企業統治)や監督体制の強化が狙い。株価低迷など苦境に立つ同社は、株主や規制当局、一般市民からの信頼回復を目指す。
同社は提出書類で、同委員会は「財務、規制、評判に関するリスクを監視・監督する」と説明した。トップには筆頭社外取締役を務めていたミシェル・フーパー氏が就任し、同氏の後任にはバンガード・グループの元最高経営責任者(CEO)、ウィリアム・マクナブ氏が就く。マクナブ氏は2018年からユナイテッドヘルスの取締役会に所属していた。
ユナイテッドヘルスの株価は今年に入り40%余り下落。業績予想の下方修正やCEOの交代が嫌気された。また米司法省の調査に直面しているほか、保険金の支払い拒否などで世論から批判を浴びている。
同社がウェブサイトに公表した文書によれば、同委員会は保険引き受けや業績予測など中核業務を監視する。こうした分野では、医療費急増を見誤るなど同社の対応に不備が目立っていた。
同委員会はまた、規制当局との関係や企業の合併・買収(M&A)戦略、評判リスクの管理も担う。
原題:UnitedHealth Adds New Board Committee to Increase Oversight (1)(抜粋)
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