中国の30年債利回りが年初来最高水準に上昇した。米国との通商協議への期待や景気下支えを図る中国政府の取り組みを受け投資家は債券から株式に軸足を移している。

ブルームバーグがまとめたデータによると、利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、2.12%となった。昨年12月以来の高い水準。中国の株価指数であるCSI300指数が昨年10月以来の高値を付ける中、債券から株式への資金移動が進んでいる。

中国債券市場の売りは、政府が経済を刺激するために始めた大型のインフラ建設やデフレ対応の強化が背景にある。中国人民銀行(中央銀行)が積極的な金融緩和を控える可能性や債券利子への課税を再導入した動きも重しとなっている。

利回りは上昇を続けているが人民銀が流動性を供給して債券市場を下支えしていることもあり、急激な売りが進むとの見方は限定的だ。市場の一部は債券の買い時と捉えている。

原題:China’s 30-Year Bond Yields Jump to Highest Level This Year(抜粋)

--取材協力:Jing Zhao.

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