(ブルームバーグ):トランプ米大統領が政権復帰後、数百件に及ぶ取引を通じて債券を購入していたことが19日、明らかになった。同氏が推進する政策変更の影響を受けた米企業が発行した銘柄も含まれる。
ホワイトハウスが公表した文書によれば、就任翌日から始まった取引は計690件に上り、総額で少なくとも1億370万ドル(約153億円)に達する。この文書は、トランプ氏による8月上旬までの投資活動を開示した。
自治体の地方債に加え、教育委員会や空港当局などが発行した債券のほか、トランプ氏は2月10日、クアルコムとホーム・デポ、TモバイルUSが発行した社債を、それぞれ少なくとも50万ドル超の単位で購入。同月内には、フェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズの社債も、少なくとも25万ドル分買い入れた。
こうした報告は、選挙で選ばれたり任命を受けたりした連邦の公職者に提出が義務付けられているが、正確な金額や価格までは記載されていない。トランプ氏は、売却については報告していない。
ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、トランプ氏の資産額は64億ドル。今回の開示は、同氏が大統領在任中も資産拡大を進めていることをあらためて示している。過去の米大統領と異なり、同氏は資産を売却したり、独立した管理者による信託に移したりしていない。
ホワイトハウスは文書について、電子メールによるコメントの要請にすぐに応じなかった。
原題:Trump Embarks on $104 Million Bond-Buying Spree While in Office(抜粋)
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