(ブルームバーグ):7月の米住宅着工件数は前月から増加し、5カ月ぶり高水準となった。集合住宅が約2年ぶりの高い水準となり、全体をけん引した。
変動の大きい集合住宅は10%近く増え、2023年半ば以来の高水準。一戸建て住宅の着工件数は2.8%増加し、93万9000戸となった。
7月の住宅着工は持ち直したものの、住宅建設業者はここ数年間に慎重姿勢を強めている。住宅ローン金利が2倍に跳ね上がり、多くの住宅所有者が買い換えを控えたためだ。結果として需要は抑制され、新築住宅の供給は2007年以来の高水準に達した。建設業者は値引きや手厚いインセンティブを提供しているものの、住宅建設は直近5四半期のうち4四半期で経済成長の足かせとなっている。
建設中の一戸建て住宅は2021年2月以来の低水準に落ち込んだ。特に建売住宅での減速が示唆されている。
サンタンデールUSキャピタル・マーケッツのチーフエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏は「建設業者はパイプラインを絞って在庫を減らそうと努めている」としつつ、「これまでのところ、うまくいっていない。よって、住宅建設活動は向こう1、2四半期は比較的低調な状態が続きそうだ」と分析した。
地域別では南部で19.2%増と、今年最大の伸び。中西部は33%余り増加。集合住宅が大きく伸びた。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Housing Starts Rise to Five-Month High, Led by Multifamily(抜粋)
(統計の詳細やコメントを追加し、更新します)
--取材協力:Chris Middleton、Mark Niquette、Molly Smith.
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.