米ニューヨーク・マンハッタンのアパート家賃が7月、過去最高水準を記録した。過去6カ月間で5度目の更新となる。

不動産鑑定会社ミラー・サミュエルと仲介業者ダグラス・エリマンのデータによると、7月に新規契約されたマンハッタンの賃貸物件家賃の中央値は4700ドル(約69万2000円)に達し、前月からは75ドル増えた。前年同月比では9.3%上昇し、2008年までさかのぼる両社のデータで2番目に高い年間上昇率となった。

 

ニューヨーク在住者にとって、7月が賃貸市場で最も競争が激しい月の一つであることは驚くべきことではない。新入社員が大量に流入し、新たな学年が始まる前に引っ越しを急ぐ家族が増えるためだ。しかし、ミラー・サミュエルのジョナサン・ミラー社長によると、今回の急上昇は前例のないものだ。「このような記録的な家賃上昇は見たことがない」と語る。

新規賃貸契約のうち入札合戦を経て締結されたものは、過去最高の29%に上った。7月のアパート探しがどれだけ熾烈(しれつ)だったかを示している。

家賃上昇率は全体的に高かったが、低価格帯での上昇率が特に大きかった。市場の下位30%を占める低価格物件の中央値は、前年比14%増の3200ドルに急上昇。一方で、上位10%を占める高級物件の中央値は1万500ドルと、5%増にとどまった。

一般的に家賃が安い傾向にあるドアマンがいない建物では、ドアマン付き物件のほぼ2倍のペースで家賃が上昇したと両社は説明している。

上昇の要因として、新規入居者に家主が仲介手数料を請求することを禁じる法律が挙げられる。ミラー氏は、6月に施行されたこの法律により、ストリートイージーなどのアパート検索プラットフォームから家主が物件情報を削除し、公開されている物件が減少して競争が激化したとの見方を示した。

同氏によると、8月は通常7月よりもマンハッタンの賃貸市場がさらに活発化し、今年少なくとももう1カ月は記録を更新する可能性がある。賃金の上昇で家賃にはなお伸び余地があるが、労働市場の鈍化と関税の影響がトレンドを逆転させ得るという。

両社によると、ブルックリンの新規賃貸契約の中央値は3850ドルに上昇し、過去2番目に高い水準に達した。アストリアとロングアイランドシティを含む北西クイーンズの中央値は、前年比9%近く上昇して3750ドルに達した。

原題:Manhattan Apartment Hunters Face Record Rents and Bidding Wars(抜粋)

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