(ブルームバーグ):最近の経済指標が米金融当局によるリスク評価に変化を及ぼすとみて、バンク・オブ・アメリカ(BofA)の金利ストラテジストらは米国債利回りの見通しを引き下げた。
マーク・カバナ氏を中心とする同行のストラテジストらは、2年債利回りの年末の予測を従来の3.75%から3.5%に変更。10年債利回りの年末見通しについても、4.5%から4.25%に下げた。
カバナ氏は11日のリポートで、「最近の米経済指標は、市場の米連邦準備制度の見方やわれわれの米金利見通しに大きな変化をもたらしている」と分析。「連邦準備制度の独立性が損なわれるリスクに伴い、インフレ許容度が高まり低金利を支持する声が強まる可能性がある」と指摘した。
金利スワップ市場では、12月までに米利下げが2回余り行われると織り込まれており、9月にも0.25ポイントの利下げが実施される確率は約80%とみられている。
BofAのエコノミストチームは、米金融当局が2026年後半まで政策金利を据え置くとみているが、金利ストラテジストらは労働市場の軟化を示すデータが金利低下リスクを高めていると指摘している。
またトランプ大統領がミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長をFRB理事候補に選んだことについては、「金利低下方向にバランスをさらに傾ける可能性が高い」と説明している。
原題:Bank of America Lowers US Rates Outlook on Weak Data, Fed Risks(抜粋)
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