チケット売買サイト運営の米スタブハブ・ホールディングスは新規株式公開(IPO)申請を更新し、増収と赤字幅拡大を公表した。米国市場では延期されていたIPO計画の再開が相次いでおり、同社もこの動きに追随する可能性がある。

11日の米証券取引委員会(SEC)への提出文書によると、スタブハブの1-3月(第1四半期)売上高は3億9760万ドル(約589億円)、純損益は3590万ドルの赤字となった。前年同期は売上高が3億6010万ドル、純損益は2970万ドルの赤字だった。同社は「スタブハブ」と「ビアゴーゴー(Viagogo)」の両プラットフォームを運営している。

スタブハブはIPOの実施時期を依然明らかにしていない。提出文書にはIPO規模に関する記載はなかった。

ブルームバーグ・ニュースは4月、トランプ政権による広範な関税発表を受けて株式相場が急落し、市場環境が悪化したことから、スタブハブを含む複数の企業がIPO計画を棚上げしたと報じた。

事情に詳しい複数の関係者によると、同様に米上場を先送りしていたスウェーデンのフィンテック大手クラーナ・グループは、9月にもIPO計画を再開する方向で検討している。

提出文書によれば、1-3月期流通総額(GMS)は21億ドルと、前年同期の18億ドルから増加した。

2022年1月のブルームバーグ報道によれば、スタブハブは当時、時価総額130億ドル強での直接上場を計画していた。その後、昨年にはテイラー・スウィフトの「エラズ・ツアー」による売り上げ急増を受けてIPOの準備を進めた。

IPOの主幹事はJPモルガン・チェースとゴールドマン・サックス・グループが務め、ほか10行強が共同幹事に加わる予定。ニューヨーク証券取引所にティッカー「STUB」で上場する計画だ。

原題:Ticket Platform StubHub Updates IPO Filing With Revenue Rise (1)(抜粋)

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