物資求める人に“発砲” 飢餓のガザ

小川彩佳キャスター:
「知らなかったではなく、私たちは既に知っている」というのは、胸に突き刺さってくる言葉です。

斎藤幸平さん:
もう言葉がないですよね。人道支援のために来た飢えている丸腰の民衆に対して、銃を向けるという。彼らはハマスなのでしょうか。イスラエル軍はそう言うかもしれませんが、どう考えても子どもは違うし、子どもたちを飢餓状態に追い込んで非人道的なことを2年ぐらい続けている。これはジェノサイドだと言ってしまって良いと思います。

これに対して、もっと制裁をしなければいけないし、パレスチナの国家承認もしなければいけないところにきているにも関わらず、なかなか進まず、制裁は全然行われていません。2年も経っているのに何もできないことに対しての無力感、憤りをすごく感じます。

小川彩佳キャスター:
戦後80年ということで日本では「2度と繰り返さない」という誓いを立てている中で、これが現在進行形で起きている戦地の姿ですね。

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〈プロフィール〉
斎藤幸平さん
東京大学准教授 専門は経済・社会思想
著書『人新世の「資本論」』