イングランド銀行(英中銀)は7日に金融政策委員会(MPC)会合を開く。労働党政権による増税と慎重な消費行動が国内経済を圧迫し、企業の採用意欲が鈍る中で、追加利下げを決定する可能性が高い。

MPCは四半期に1回利下げするペースを維持し、政策金利を0.25ポイント引き下げて4%にすると広く予想されている。

 

イングランド銀は1年5カ月ぶりの高水準になったインフレ率よりも、前月比で2カ月連続マイナスとなった国内総生産(GDP)や、春に上昇した失業率を重視している。

ベイリー英中銀総裁は、段階的な利下げ方針を示し続けており、直近のインフレ加速は一時的だとの見解を示している。

市場はまた、9月に発表される予定の保有英国債の縮小ペースに関して、何らかの手がかりが得られるか注目されている。

 

米国

米国では、5日に6月の貿易収支が発表される予定で、赤字幅の縮小が見込まれている。速報値では、財の輸入が3カ月連続減少と、関税引き上げを見越して企業が在庫を積み増していた第1四半期と対照的な動きを示していた。

 

また同日には、全米供給管理協会(ISM)が7月の非製造業総合景況指数を発表する。米経済の大きな割合を占めるサービス産業の底堅さを見極める手がかりになる。

7月の雇用統計が労働市場の急減速を示したことや、米政策金利の据え置きを受け、今週の金融当局者の発言にも注目が集まる。連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事やボストン連銀のコリンズ総裁、サンフランシスコ連銀のデーリー総裁、アトランタ連銀のボスティック総裁、セントルイス連銀のムサレム総裁が登壇する予定。

また、トランプ大統領が、任期切れ前の8月8日付で辞任するクーグラーFRB理事の後任に誰を指名するかについても関心が高まっている。ベッセント財務長官は6月30日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、クーグラー氏の後任に、将来的にFRB議長に昇格させる人物を指名する案があると述べていた。

そのほか、メキシコ中央銀行は7日に利下げを実施する見込みだ。シティグループの現地部門が調査したアナリスト37人のうち35人が0.25ポイントの利下げを予想している。

原題:BOE Will Probably Cut Rates Despite Inflation Spike: Eco Week(抜粋)

--取材協力:Robert Jameson、Vince Golle、Andrew Atkinson、Beril Akman、David Goodman、Erik Hertzberg、Katia Dmitrieva、Mark Evans、Monique Vanek.

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