(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)のクーグラー理事が8月8日付で辞任すると、FRBが1日に発表した。
クーグラー氏は発表文で「FRBの理事として職務を果たせたことは、生涯の名誉だ」とし、「物価の安定と力強く持続的な労働市場という2つの責務の達成に向け、極めて重要な時期に貢献できたことを特に誇りに思う」と続けた。
同氏の任期は2026年1月までだった。任期満了前での辞任により、トランプ米大統領にはクーグラー理事の後任を指名する機会が前倒しで訪れることとなった。トランプ氏はパウエルFRB議長らに対し、利下げを強く迫っている。
米連邦公開市場委員会(FOMC)が7月29、30両日に開催した定例会合では、クーグラー理事は個人的な事情により欠席していた。理事辞任の理由については、今のところ明らかにされていない。
2026年5月にパウエルFRB議長の任期が満了するのを見据え、トランプ氏と政権幹部は後任人事の検討を本格化させている。ベッセント財務長官は6月30日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、1月に任期が終了するクーグラー氏の後任に、将来的にFRB議長に昇格させる人物を指名する案があると述べていた。
クーグラー氏は2023年9月からFRB理事を務めてきた。理事辞任後は、ジョージタウン大学の教授職に復帰するとみられる。
原題:Fed Governor Adriana Kugler to Resign Effective Aug. 8(抜粋)
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