1日午前の米国債相場は急伸。短期債の利回りは1年ぶりの大幅低下となった。7月の雇用統計が弱い内容となったことを受けて、早ければ9月にも利下げが実施されるとの観測が強まった。

米2年債利回りは一時24ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.71%。昨年8月以来の大幅な下げを記録した。短期金融市場では年内2回の利下げが完全に織り込まれ、9月の確率は80%となっている。

こうした動きはドルと株式を圧迫し、ブルームバーグ・ドル・スポットは一時1%の下落。円は対ドルで一時2.1%上げて1ドル=147円50銭を付けた。S&P500種株価指数は一時2%近く値下がりした。

アメリベット・セキュリティーズの米金利トレーディング・ストラテジー責任者、グレゴリー・ファラネロ氏は「連邦準備制度理事会(FRB)は9月に利下げを開始するだろう」と指摘。「FRB議長が労働市場の強さを示唆した数日後に、こうした数字が出てくるのはある意味で驚きだ」と述べた。

7月の米雇用統計によると、米雇用者の伸びはこの3カ月に大きく減速したことが明らかになった。経済を巡る不確実性が広がる中で、労働市場のペースが落ち始めていることが改めて示唆された。

 

原題:US Treasuries Soar as Slower Job Growth Boosts Fed Rate-Cut Bets(抜粋)

(相場を更新し、市場関係者のコメントなどを加えます)

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