(ブルームバーグ):タイとカンボジアの首脳は28日、国境地帯での戦闘を即時停止することで合意した。今回の紛争はここ約10年で最も深刻で、米国や域内諸国が外交的解決を強く促していた。
タイのプンタン首相代行とカンボジアのフン・マネット首相は、7月24日の紛争勃発後初めての正式な協議をマレーシアで行った。東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国であるマレーシアのアンワル首相が仲介役を務めた。米国と中国も代表者を派遣した。。
アンワル氏は協議後、「即時かつ無条件」の停戦が現地時間29日の午前0時から発効され、域内の軍事司令官らが午前7時に会合を開く予定だとを明らかにした。
同氏は「カンボジアとタイ両国がは共通の理解に達した」と述べ、「これは緊張緩和と平和・安全の回復に向けた重要な第一歩だ」と続けた。
協議後の共同声明で、3カ国は外相および国防相に対し、「停戦の実施や検証、報告に関する詳細な枠組みを策定するよう指示」しており、この枠組みが「持続的な平和と説明責任の基盤となる」としている。
今回の衝突で少なくとも36人が死亡し、15万人以上の民間人が避難した。先週末にかけて事態は急速にエスカレートし、激しい砲撃や空爆が報じられた。タイ、カンボジア双方が民間人の住む地域を標的にしたと非難し合っていた。
トランプ米大統領は和平協議に先立ち、タイとカンボジアの首脳が「迅速な停戦の模索」に合意したと述べていた。トランプ氏は26日にタイ・カンボジア両国の首脳と個別に電話で協議し、戦闘が続く限り、いずれの国とも貿易協定を結ばない意向だと警告していた。
原題:Thailand, Cambodia Agree to Truce After Push by Trump, Anwar (1)
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