米清涼飲料大手コカ・コーラは、米国産のサトウキビ糖(ケーンシュガー)を使用した新しいコーラ製品を今秋に発売する予定だと発表した。

トランプ米大統領は約1週間前、コカ・コーラが米国内で販売するコーラにケーンシュガーを使用することに合意したと、自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に投稿していた。

コカ・コーラが22日に発表した4-6月(第2四半期)決算では、売上高の伸びと利益が市場予想を上回った。値上げをよそに、消費者の需要は堅調に推移した。通期の1株当たり利益の伸びについては約3%と予想。従来は2ー3%と予想していた。

コカ・コーラは長年にわたり米国において、より安価な高果糖コーンシロップ(トウモロコシから作られる異性化糖)を使用してきた。だが甘味料としてケーンシュガーが使用され、米国に輸入されたメキシコ産のコーラは価格がより高いものの、一部消費者の間で強い支持を受けている。

CFRAのアナリスト、アルン・スンダラム氏は、コカ・コーラが製品群全体からコーンシロップを完全に排除する「可能性は極めて低い」と分析。「ケーンシュガーを使用した新たな製品ラインを投入するというのが、より現実的なシナリオだろう。コストと小売価格は上昇する可能性が高い」と付け加えた。

米農務省によると、2025-26年シーズンの米国内のケーンシュガー生産量は、同国の砂糖供給全体の約30%を占める見通し。それ以外の砂糖はビート由来のほか、メキシコなど他国からの輸入に依存している。

コカ・コーラの世界全体の販売数量は1%減となったが、より小容量の製品導入により売上高全体の成長を維持している。

一例としてジュース事業では、「中南米やインドなど手頃な価格の飲料を求める消費者が多い市場」で低価格の飲み切りサイズ製品を販売することにより、今年に入り取引が1億3000万件余り増加したと、同社は説明した。コカ・コーラはまた、製品の多様化にも注力している。

今回の決算は、そうした戦略が奏功していることを示している。本業ベースの売上高は5%増と、アナリスト予想を上回った。

原題:Coca-Cola Says US Cane Sugar Soda Is Coming After Trump Post (1)(抜粋)

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