(ブルームバーグ):暗号資産カストディアン(保管機関)の米ビットゴー・ホールディングス(BitGo Holdings)は21日、新規株式公開(IPO)の申請を非公開で行ったと発表した。トランプ米政権の政策が暗号資産(仮想通貨)業界への追い風となっている。
発表資料では、今回のIPOによる公開株式数や価格レンジは決まっていないとしている。
2013年に設立されたビットゴーは、米国を拠点とする最大級の暗号資産カストディアンの1社。顧客は資産の取引や借り入れ、貸し出しを行うことができる。暗号資産の普及拡大と制度の整備によって25年上期の資産残高は600億ドルから1000億ドル(約14兆7600億円)へ増加しているという。
トランプ米大統領は先週、ステーブルコインの規制枠組みを整備する「ジーニアス(GENIUS)法案」に署名。「米国による国際金融と暗号資産技術の覇権を確固たるものにするための大きな一歩」だと表現した。暗号資産全体の時価総額は初めて4兆ドルを突破した。
ビットゴーは上場を目指す中で、暗号資産のグローバル店頭取引デスクを今年前半に立ち上げた。ヘッジファンドなど機関投資家からの暗号資産への需要が拡大していることが背景にある。スポット取引やオプション取引、さらに信用取引を促進するための貸し出しサービスも提供している。
24年4月の資料によると、同社にはゴールドマン・サックス・グループやDRWホールディングス、レッドポイント・ベンチャーズ、バロール・エクイティー・パートナーズが出資している。
原題:BitGo Confidentially Files for US IPO as Trump Embraces Crypto(抜粋)
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