米連邦準備制度理事会(FRB)のバー理事は、金融システムの動向に応じて規制も進化する必要があると強調した。トランプ政権に合わせて、大手銀行に対する規制緩和やより緩やかなアプローチへの転換を模索する動きに警鐘を鳴らした。

バー理事は16日、ブルッキングス研究所でのイベントで講演。「金融セクターの発展に規制環境がついていけないなど、好景気の際に規制が緩み、それが後のバブル崩壊の土台を築くといったパターンが際立って見受けられる」と述べた。

ブルッキングス研究所で講演を行うバー理事(動画)

バー理事はまた、規制を緩めると好況期にリスクテークを助長し、銀行の脆弱(ぜいじゃく)性を高めることになり、その後のバブル崩壊がより痛みを伴うものになると主張した。発言内容は事前原稿に基づく。

FRBは6月下旬、米銀大手に適用される強化補完的レバレッジ比率(eSLR)の変更など、銀行資本規制の緩和計画を発表した。

バー氏の後任で、トランプ大統領の指名によって金融規制担当の副議長に就任したボウマン氏は、規制緩和の姿勢がウォール街で評価されている。

原題:Fed’s Barr Warns of Booms and Busts Tied to Weakened Bank Rules(抜粋)

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